
Office Guriの諸橋直子です。AEAJ認定アロマテラピーインストラクター、日本ペットマッサージ協会認定ペットマッサージセラピストの有資格者です。
今回のテーマは「犬のマッサージ」です。マッサージにアロマセラピーによる香りを加えることでリラクゼーションの相乗効果が期待でいます。
この記事では「何故、マッサージとアロマセラピーを併用すると良いのか?」の解説と、初心者向けの犬のマッサージのやり方を動画で紹介します。
嗅覚は感情とリンクする
良い香りを嗅ぐとその瞬間、心がふわっとほぐれてリラックスした経験はありませんか?
あるいは懐かしい匂いをかいで、古い記憶やその時の気持ちまでをはっきりと思い出したことはないでしょうか。
針葉樹の森を歩く時の爽やかな樹木の香りでをかぐだけで、とても爽やかな気分になる。またはクローブや八角など特徴のあるスパイスの香りで、ふと以前訪れたアジアの繁華街のざわめきが蘇り、懐かしい気持ちになる。
香りは私たちに様々な記憶や感情を呼び覚まします。
このような現象を心理学者は「プルースト現象」と名付けました。
作家マルセル・プルーストは作品『失われた時を求めて』の中で、紅茶に浸したマドレーヌを口にした主人公が、幼少期の記憶を鮮やかに呼び起こす描写をしています。
香りには「感情」「記憶」を呼び覚ますという特徴があります。これは匂いの刺激を受け取る部位が「大脳辺縁系」であることと関連すると考えられています。「大脳辺縁系」には記憶を司る「海馬」や、情動を司る「扁桃体」があります。
このような「記憶」「感情」とリンクしやすい「香り」を上手に活用することで緊張をほぐし、ストレスの緩和やリラックスに役立てることができます。
この「香り」とマッサージを併用することで、リラクゼーションの相乗効果を狙うのが「アロマセラピーマッサージ」です。
犬にマッサージを行うメリット
子犬の時期、犬は兄弟同士でじゃれ合う際、足で相手の体を押す動作を見せることがあります。また母犬は子供を舌で舐める動作を行います。これは兄弟同士、親子間でのマッサージと捉えることができます。
実際に、子犬の時期に母犬が子犬をよく舐め世話をした犬と、育児放棄などで十分世話を受けられなかった犬とでは成犬になった際、後者の方が攻撃性が高いと言う研究もあります。
人間同士のマッサージにおける研究では、マッサージを受けると「幸福ホルモン」の別名を持つ「オキシトシン」の分泌が増加し、唾液中のストレスホルモン量が減ると言う報告もあります。犬でも同様に、オキシトシンの分泌が増加し、ストレスが軽減されると考えられています。
つまり、犬たちも生まれながらに兄弟、親子間で「マッサージ」を自然な形で行っており、それはストレス軽減や情動の安定に役立っていると考えられます。
初心者向け | 「頭~首」にかけてのマッサージ
犬にもメリットの多いマッサージ。実際にやってみましょう。初心者の方は「ここをマッサージすると犬が喜ぶ!」という犬に人気の部位からスタートしてみましょう。
比較的重いパーツである「頭」を支える、首から頭にかけての筋肉は、犬たちもよく使うため凝りやすい傾向にあります。その分、マッサージで犬たちがとても喜ぶ部位でもあります。
下記の動画を参考に、是非チャレンジしてみてくださいね。
アロママッサージオイルを併用
マッサージの際、アロマ精油を含むマッサージオイルの使用がおすすめです。使用方法や作り方を下記の記事でご紹介しています。併せて参考にしてください。

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