犬用アロマスプレーの作り方（１）

AEAJ認定アロマセラピーインストラクターの諸橋直子です。今回は犬におすすめのアロマ、その活用法についてお話しします。

「記事を読んで、犬のアロマを勉強し始めました！」

というメールを最近いただくことが増えました。

そんな初心者の方のはじめてのアロマ活用法としておすすめなのが

「アロマスプレー」

です。

「スプレーボトルに精油を入れ、水を入れてよく振る」

一言でいうと、あっさりとこんな感じになります。作り方を過去、動画でご紹介したことがあるので、まずはこちらをご覧ください。

好みの精油で作るアロマスプレーは、犬との生活空間を手軽にリフレッシュする香りのアクセントとして使えるほか、少しアレンジを加えると

• ブラッシングスプレー
• 犬の全身用アロマミスト

にもなります。

というわけで今回は初心者向けに、スプレー材料配合のポイントについて、まずはお話します。

スプレーの目的によって、精油の使用量を変えよう

犬との生活空間に心地よい香りを香らせたい！という場合を、ここでは「ルームスプレー」と呼びます。

一方で、犬の体に直接吹きかけ、ブラッシングしたり、全身の拭き取り用に使いたい、という場合を「アロマミスト」と呼ぶことにします。

この2つの違いは、「犬の体に直接吹きかけるか否か？」です。

ここが、精油の使用量を分ける大事なポイントになります。

ルームスプレーの場合

「ルームスプレー」は、空間にしっかり香らせたい、という目的で作成します。

Office Guriでは、犬との共用スペースで使用する場合、水100mlに対し、精油使用量は10滴以内を推奨しています。

精油ドロッパーの1滴は0.05mlが標準です。なので、この計算でいくと10滴で0.5ml。

水100mlに対し精油を0.5mlですから全体濃度は0.5%。

犬と暮らす空間であれば、妥当な濃度と言えます。

ちなみに一般的なアロマ教室などで教わるルームスプレーは、この倍量程度で作成されることが多いです。

一般的なアロマ教室は、基本的に人間向けです（当たり前ですが）。ペットの同居を前提にしてはいません。

そのため、鋭い嗅覚を持つ犬と暮らす私たちは同居する犬にも配慮して、お互いに気持ちよく暮らせる濃度で精油を利用することが大切です。

こうした知識は、一般的なアロマ教室では学べません。（繰り返しますが、人間の利用を前提とした教室では当たり前のことです。違いを理解しておくことが、大切です）

なので、犬とアロマを楽しむ場合は

「犬に適したアロマの利用法」

を、専門知識を持った専門家から学ぶことが必要なのです。

犬と暮らす空間用 | ルームスプレー配合比

水100mlに対し、精油10滴以内

ボディミスト

では直接犬の体に吹きかける「ボディミスト」の場合はどうでしょうか？

精油の使用量を減らします。具体的には「ルームスプレー」の半量程度です。

犬用アロマボディミスト配合比

水100mlに対し、精油5滴以内

直接犬の体に吹き付ける＋身体のお手入れで毎日使用する、を前提にすると、このくらいの濃度が適切です。

ただし、これから暖かくなって「虫よけスプレー」にアロマ精油を使用する場合、濃度は再び、少し高めの設定になります。

これは害虫をしっかり忌避するために、ある程度の濃さが必要なためです。

その際、目や肛門の周りなど、粘膜を避けてスプレーするなどの配慮が必要となります。目的に応じて、濃さもスプレーの仕方も変わる、ということですね。

このあたりについてはまた虫よけの季節が近づいてきたら、詳しくお話ししていきたいと思っています。

まとめ：目的合わせて、犬に適切な精油の配合量を

今回は「ルームスプレー」「ボディミスト」の配合比、その違いと理由について、解説しました。

これでスプレー作りの準備は半分整いました。

では残り半分は？

ブラッシングに使用するのであれば、ある程度ブラシ通りを滑らかにしたい、という要望があるはずです。

まあた、スプレー内に均一に精油を拡散することも、品質上、大事なポイントです。

精油は基本的に「油」です。なので、そのままでは水には溶けません。しかし、良いスプレーの条件は「精油成分が均質に水に混じり合っていること」です。

• ブラシ通りを滑らかに
• 精油を均質に水に混ぜるには？

この２つをどうクリアしていくか？について、次回の記事で引き続き解説していきます。どうぞお楽しみに。