AEAJ認定アロマテラピーインストラクターの諸橋直子です。前回の記事で「犬に、特に老犬にフランキンセンスがおすすめですよ」というお話をしたところ、たくさんの方が興味を持ってくださいました。
なので今回は、初心者の方におすすめな「フランキンセンス」の使い方を解説していこうと思います。
冬の老犬、乾燥肌の犬に「フランキンセンス」をおすすめする理由
これから冬に向かって、空気が乾燥する季節となります。
乾燥は犬の肌に影響を与えます。特に老犬は、身体の中に水分をキープする力が加齢とともに衰えます。そのため、冬のドライスキンや肌の乾燥が進むことによるトラブルを未然に防ぐ対策が重要になります。
具体的には、
- シャンプー頻度の見直し
- シャンプーを保湿効果の高いタイプに変える
- 保湿剤を取り入れたスキンケア
などです。
肉球も乾燥しやすくなるので、9歳と12歳の2匹の老犬期の犬たちが暮らす我が家では肉球クリームが欠かせません。
フランキンセンス精油を使った肉球クリームは、犬の肉球保湿にぴったりです。
保湿剤グリセリンは、ドラッグストアで購入できる手軽なものです。水50mLに対し、1~2滴プラスするだけで保湿効果の高いスプレーを作ることができます。
これにフランキンセンス精油を1~2滴加えて、乾燥した季節用のブラッシングスプレーとして利用できます。グリセリンは非常に保湿効果の高く、少量加えるだけで十分な効果を発揮します。入れすぎるとベタベタするので、ご注意ください。
フランキンセンス精油は古来より、老化した肌、乾燥肌のケアに用いられ「若返りの精油」の別名で呼ばれるほどです。
乾燥が厳しくなる冬の老犬の肌にこそ、使ってあげたい精油と私自身が考えるのはそのためです。
呼吸器のケアにも用いられる「フランキンセンス」
冬の乾燥といえば、もうひとつ気をつけたいのが呼吸器への影響です。
冬場に空気が乾燥すると風邪やインフルエンザが流行します。風邪やインフルエンザの原因となるウイルスは、低温・乾燥した環境を好みます。さらに、空気の乾燥は私たち人間や犬の「喉や鼻粘膜」の乾燥をもたらします。これにより、湿度の高い時期より私たちはウイルスに感染しやすくなる傾向があります。
こうした環境への対策の第一は「加湿」です。加湿器を使って、犬が暮らす室内を適切な湿度に保つことで犬の呼吸器感染症の予防になります。
「フランキンセンス」精油は呼吸器のケアにも用いられるため、加湿機能付きディフュザーを使えば、加湿をしながら「フランキンセンス」精油で呼吸器ケアも同時に行えます。
ディフューザーを持っていません、という方は、加湿を使う傍らでアロマストーンを利用するのが手軽でおすすめです。
アロマストーンは精油を垂らして、ほのかのその周囲に香らせる石や石膏でできた置物です。
雑貨店で気軽に買えるのとディフューザーと比べるとお手頃なので「まずは試してみたい」というビギナーの方には特におすすめです。
特に老犬は、冬場に咳が出たり痰や鼻水で困るといった呼吸器のトラブルに見舞われがちです。そうなる前に、できる範囲で家庭内での予防に努めたいものですね。
家庭でできる、犬の健康を守る取り組みを考える
精油は医薬品ではありませんし、アロマテラピーはあくまで家庭で行うセルフケアです。
一方で「予防」となる場合、風邪を引きたくないからといって、風邪でもないのに風邪薬を飲む人はいません。
なので家庭での予防は、
「医薬品ではないが良いと考えられるものを、地道にコツコツと」
が基本です。
乾燥肌対策には保湿をする。
肉球にはクリームを塗る。
加湿器で湿度を上げる。
精油を使って芳香浴をする。
アロマテラピーを使った健康増進の取り組みは肩に力の入ったものではなく、犬と一緒に楽しみながらできるものです。
フランキンセンスをもっと身近に、手軽に楽しむために
というわけで、前回に引き続き
「フランキンセンス」
についてご紹介しました。
私も実際に今、アロマストーンにフランキンセンス精油を垂らしたものをPCの横においています。
ほんのり香るフランキンセンスのおかげで、落ち着いた、楽しい気持ちで記事を書くことができています。
ぜひこの機会にフランキンセンスについて知っていただき、犬たちのケアにご活用いただければ幸いです。
そして、このフランキンセンスをまずは実際に「手軽な形」で必要とする飼い主さんに使っていただくために、Office Guriでは使いやすい犬のボディケアグッズとして製品化することにしました。
この製品について、次号のメルマガで詳しくお話しようと思っています。興味のある方はぜひ、楽しみにお待ちくださいね。
犬のアロマテラピーに興味のある方へ
犬のアロマテラピーには、人間のアロマとはまた別にいくつかの注意事項があります。
始める前に、これらの「安全に関する注意」を学習してからスタートすることをおすすめします。
詳しくは個別にまとめてあるので、以下の記事を参考にしてください。