AEAJ認定アロマテラピーインストラクターの諸橋直子です。
今回は犬におすすめの特別な精油についてお話ししていこうと思います。
ポピュラーだけれど、実は特別な精油「ラベンダーおかむらさき」
犬にとってアロマテラピーは良いものです。そういって、アロマテラピーをおすすめしたり、犬用アロマ製品を作り続けてOffice Guriは15年ほどになります。
犬に穏やかに作用する精油の代表は「ラベンダー(Lavandula angustifolia)」です。
*ラベンダーにも犬への使用に適したもの、適さないものがあります。詳しくはこちらをご参照ください。
ところで、このラベンダーにもいくつか種類があるのをご存知でしょうか?ここでいう「種類」というのは、植物学的な分類ではありません。いってみれば「銘柄」です。
例えば、お米を例に取ると
「魚沼産コシヒカリ」
「北海道産ゆめぴりか」
「秋田県産あきたこまち」
などブランド米と呼ばれる製品がいくつも頭に浮かびます。
これらはすべて「アジアイネ」という稲のグループに属し「ジャポニカ種」と呼ばれます。つまり植物としてみた場合、おなじ「種」なのですが、それぞれに味や香り、食感に特徴があるため区別されています。
これを私たちは「品種」と呼んでいます。
さて、この「品種」が実はラベンダーにもあるんですよ、というと読者の皆さんはびっくりされるでしょうか?
「え?ラベンダーにもコシヒカリとか、ゆめぴりかみたいにブランド品種があるの?」
はい、実はあるんですね。
お米にコシヒカリがあるように、ラベンダーには
「おかむらさき」
があります。
一般的にはなかなか流通しないこの「おかむらさき」精油。
犬にとってとても良い成分をたっぷりと含んだ、特別な精油なのです。
ラベンダーの中で最も香りの良い品種のひとつ「おかむらさき」
「おかむらさき」の話をするにあたり、我が家のラベンダー精油ライナップの写真を御覧ください。
*一番右側の「ラバンジン(Lavandula X intermedia)」は犬への使用を推奨しないタイプであり、一般的なラベンダー精油(真正ラベンダー : Lavandula angustifolia)とは異なります。そのため、今回の話からは除外します。詳しくはこちらの記事を参照してください。
このうち3つは同じ「ラベンダー(真正ラベンダー : Lavandula angustifolia)」と言う種なのですが、品種が異なります。
まず、右から2番めが「濃紫早咲」という品種です。名前からもわかるとおり、早咲き品種で花の色が濃い紫色であるのが特徴です。
香り自体ももちろん良いものですが、観賞用としてより愛好されるラベンダーです。
左から2番めの大きなサイズのボトルは、品種の特定は特に無い、いわゆる「一般的なラベンダー」精油です。
もちろん、Office Guriの地元北海道産で高品質のラベンダー精油であるため、香りは穏やかでバランスが取れています。高品質で、安心して使える精油です。
では「おかむらさき」はこれらの精油と、何が違うのか?
一言でいえば「濃厚、甘い」です。
成分的にも、他のラベンダーとは一線を画しています。
では、具体的にどんな成分が、どのように違うのでしょうか?
またそれがなぜ、犬に良い影響をもたらすのでしょうか?
これらについて、引き続き解説していきます。
香りの決め手、成分の話
ラベンダーの代表成分として
- 酢酸リナリル
- リナロール
が、挙げられます。
酢酸リナリル
ベルガモット様の芳香を持つ成分です。鎮静作用、鎮痛作用を持つことで知られます。香料として利用されます。
リナロール
ラベンダーやベルガモットに多く含まれる成分で、ベルガモット様の芳香を持ちます。抗菌作用、殺菌作用、抗ウイルス作用成分としても知られます。
おかむらさきは「酢酸リナリル」と「リナロール」が特に多く含まれる品種
精油の評価基準は色々ありますが、酢酸リナリルとリナロールの含有率は品質評価の対象となります。
つまり、この2つが多く含まれるほど高品質の精油となるわけです。
「おかむらさき」は、特にこの2つの成分含有量が高く、他のラベンダー精油と香りを比較すると甘さ、濃厚さの点ではっきりとした違いがあります。
実際に私自身がこの精油を購入した生産者さんは、フランスのオイル品評会で第一位を受賞しています。その際、出品されたのがこの「おかむらさき」なのです。
犬のストレスケア、リラクゼーションに、ラベンダーを
アロマテラピーは『香りをかぐ』というシンプルな方法で実践できるセルフケアです。
初心者の方にはラベンダーがおすすめです。購入時は専門店を利用しましょう。初心者の方でも利用しやすい専門店は「生活の木」です。全国に店舗がある他、通信販売にも対応しています。
ラベンダー購入時は「真正ラベンダー」を選びましょう。「Lavandula angustifolia」の表記を確認の上、購入してください。わからない場合は、スタッフさんに尋ねましょう。
犬のアロマテラピーにチャレンジしてみたい方は、ぜひ下記の記事も参考の上、安全に楽しんでくださいね。この記事が、犬のアロマテラピーを多くの方に楽しんでいただくきかっけとなれれば幸いです。
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